Professional

秋鷹41はProfessionalな人が大好きです
プロフェッショナルを辞典で引くと
「本職、職業的。⇔アマチュア」となっている
スポーツではこの意味だけでは説明できない、と思う


プロフェッショナルとは何なのか
まず誰でも思いつくのは「金」だろう
スポーツの場合、プロフェッショナルの後にスポーツ名がつく
ベースボール、サッカー、レスリングetc...
専門分野のトップパフォーマンスを披露する事により対価を得る
それがプロフェッショナル・スポーツだ


秋鷹41はプロスポーツ選手が金に動くことは間違っていないと思う
金という物で平等な評価が出来るからである
多ければ評価は高く、少なければ低い
能力が高い事は成績につながり、評価=金は多くなる。逆も同じだ
ただし、明確な評価基準を作ることは難しい
なぜなら「人気」という物が数値化できないからだ
観客を集め入場料を取るのが基本のプロスポーツで人気は重要だ
人気はすなわち観客動員であり、直接金に結びつく物であり、対価を得るにふさわしい


選手、というのとは微妙に違うが例を一つ
ハイセイコーという地方競馬出身のアイドルホースがいた
ハイセイコー様と呼ばれ彼を見る為に競馬場は超満員となり
馬券は飛ぶ様に売れた。人気と收入の直結の1例として非常にわかり易い


今年の北海道日本ハムファイターズ、新庄も人気の選手だ
新庄より能力が高く、成績が上の選手もいるだろう
だが北海道で一番人気があるプロ野球選手は間違いなく新庄だろう
そして彼とチームの成績が上昇するのとともにメディアへの露出も増え
それは同時に観客の増加へと繋がっていった
そこには彼のほかの選手との決定的な違いがある
「エンターテイメント性」だ


新庄はファッション、言動、パフォーマンスといった
芸能人が駆使するようなものをメディアを通じて世間に発信し、まずは興味を引く
ラッキーなことに今年のファイターズは興味に応えるだけの実力が伴っていた
さらに興味を引かれた観客に新庄はパフォーマンスによってアピールする
そしてリピーターの獲得、地元密着というプロスポーツ最大の課題に成功した
ここでのパフォーマンスは2種類の意味がある
1つはスポーツの実力でのアピール
新庄は運がいいのか決定的な場面での仕事が目立った
チャンスに強い今年の新庄はそれだけで観客の心をつかんでいった
2つ目はファンサービスといった意味でのアピールだ
新庄のマイクパフォーマンスは素晴らしい
常に観客へのアピールを忘れず、そしてユーモアを交えてマイクアピールする
それは主軸打者の小笠原の精悍なプロのイメージと対比され
新庄の「身近で親しみやすい」というイメージを形作った
その他のファンサービスでもしばしばメディアに取り上げられた
始球式の球を打ったり、カラーレンジャーの結成etc...
新庄が他の選手と違う意識を持っているのが感じられる
プロスポーツはファンの物だという意識。それはすなわち「ショー」だということだ


プロスポーツに必要な物は観客=ファン
ファンが求めている物は面白さ=エンターテイメント性
秋鷹41の結論はプロフェッショナル=エンターテイメント、だ
エンターテイメント=ショー。つまり選手に必要な物はショーマンシップだ



ショーマンシップを持つと持たないで大きく差が出来た物がある
プロレス業界だ


WWEは世界で始めてプロレスはショーだと明言した
そしてスポーツエンターテイメントを名乗り、業界の常識を覆した
結果大成功を収め、独自の市場を確立していった
今やトップスターは映画界にも進出し始めている


日本のプロレス界はどうか
新日本プロレスアントニオ猪木の存在が大きすぎた
アントニオ猪木が繰り広げた「異種格闘技戦」が“壁”となる
異種格闘技戦」が本当かどうかは問題ではなかった
ショーだと公言することで猪木の評価を少しでも落とすことは出来なかったのだ
全日本プロレスジャイアント馬場の存在が“壁”となった
ジャイアント馬場は「総合格闘技などを越えた物がプロレス」と言い切った
己の存在とともに半ばショーだと発言してしまったのだ
中途半端なカミングアウトはどっちつかずの状態となった


“壁”はUWF、リングスなどによって出来た総合格闘技の波によって崩壊する
多くの人が疑問に感じていた「技を受ける」ということの不自然さが分かってしまったのだ
総合格闘技の隆盛と反比例するように緩やかに衰退するプロレス業界
衰退の煽りを受け、インディーと呼ばれる中小団体は出来ては潰れていった
K−1は一般人にもわかり易い打撃とKOを売りにしてブームを起こす
当初はプロレスラーvs格闘家といった図式だったPRIDE
関節技などの高等技術、駆け引きを見たいファンを取り込んでいく



後に新日本プロレスは「総合格闘技ルール」という試合を行うなど迷走
全日本プロレスは経営状態の悪化でもともとどうしようもなかった


逆にPRIDE側のDSEは小川直也という人材を手に入れる
柔道の最年少世界王者、五輪銀メダリスト、プロレスラー・・・
格闘技・プロレス両方の分野での実績がある小川を前面に押し出した企画
ファイティングオペラ「ハッスル」でプロレス界へ参入したのだ


名前から分かるようにこれはショーである
「ハッスル」は当初レスラー、業界からから懐疑的、批判的だった
しかしプロレスのネームバリューを利用して始まったPRIDE
今度はPRIDEのネームバリューをかりて「ハッスル」を売り出していく
小川のPRIDEでの成功(2連勝)もあり、「ハッスル」は知名度を高める
メディアへの露出、CMなどで小川&「ハッスル」は広まっていく
プロレスは知らなくても「ハッスル」は知っているというのは珍しくない
そして興味を引くことに成功した「ハッスル」
そこで行われているショーは明らかに一般向けで、分かりやすさを意識している物だった
プロレス畑出身の高田延彦が悪、小川が善といった勧善懲悪の世界
八百長」「やらせ」といった物を超越したわざとらしさ
格闘技業界が確立され、ファンの住み分けが進んできたこの業界
いまやプロレス側が格闘技に依存しているのは紛れも無い事実だ


かつては娯楽が無く、スポーツがあるだけで娯楽だった
TV、音楽、映画、ゲーム、ネットetc...
娯楽業界は多種多様に進化していった
種類が増えるということは個々の分野は縮小されるということだ
対策を打たずに安穏としてきた業界が停滞するのは自明の理
常に新しい物を提供する事が出来ないエンターテイメントは成立しない
“壁”はすなわち老害だった
日本が時代の変化に対応できない時常にこれに当たる
進化しなければ行けない業界に進化を止める老害は天敵だ


プロフェッショナル=エンターテイメント
業界に求められているのはエンターテイメント
プロフェッショナル=ショーマンシップ
選手に求められているのはショーマンシップ
両方とも時代のニーズに対応していかなければならない
時代のニーズって結局何なんだ?ってことになる


要するにファンってことだ
ファンを大事にする事こそ、エンターテイメント
ファンを大事にする事こそ、プロフェッショナル


無理矢理まとめられたんでここまで


以上!